セリエAが開幕しました。(ラ・リーガ開幕戦の記事はコチラ)
今シーズンのセリエAには、ボローニャ・冨安選手、サンプドリア・吉田選手の日本代表CBコンビが挑戦します。
開幕節から、ACミラン対ボローニャ、ユベントス対サンプドリアの注目カードです。
試合のみどころは、なんといってもこの2つでしょう。
- 冨安選手対イブラヒモヴィッチ
- 吉田選手対クリスティアーノ・ロナウド
世界的スーパースター2人を日本人CBがどこまで抑えてくれるのか。
楽しみでもあり、少し怖くもあります。
今回も、高校時代はサッカー部所属、テレビ観戦歴28年間3,000試合以上を観てきた経験から、下記の2点に注目しながら試合を紹介していきます。
- 日本人選手の出場状況と試合結果
- 私が選ぶマンオブザマッチ
それでは、解説スタート。
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この記事の目次
- セリエA20-21 第1節 ACミラン対ボローニャ
- 私が選ぶマンオブザマッチ
- セリエA20-21 第1節 ユベントス対サンプドリア
- 私が選ぶマンオブザマッチ
1.セリエA20-21 第1節 ACミラン対ボローニャ
冨安選手の出場状況と結果
冨安選手は、昨季は右SBを主戦場とし、攻守でチームに貢献しました。
注目の開幕戦、ミハイロビッチ監督が冨安選手に与えたポジションはCB。
先発フル出場しましたが、2-0で敗れました。
この試合での冨安選手は、昨シーズンをレギュラーとして戦った経験からか試合開始から臆することなくプレーしていました。
開始早々のプレーでFWパラシオの落としを3~4タッチのドリブルで、左サイドをもちあがっていくプレーがありましたが、その姿が私にはとても頼もしく見えました。
私がみる冨安選手のプレーの特徴は、この2つです。
- プレーの予測が速く、インターセプトが多い
- 状況判断が的確で、ボール奪取から攻撃の起点となれる
この試合でも、この2つの長所はよくでていました。
23分には、DFラインのひとつ前まで出て、ボールをインターセプトし、そのまま前線に上がっていくプレーが、51分にも同じく冨安選手のインターセプトから、味方がシュートまでもっていくシーンがありました。
このプレーがSBでもCBでも同じようにできるのが冨安選手のすごいところで、評価があがっている理由のひとつだと思います。
ただし、イブラヒモヴィッチは一枚上手でした。
11分、27分には個人技でかわされるシーンがあり、先制点のシーンも、CB2人の間に入られてしまい、ヘディングでゴールを取られました。
ただ、このヘディングはイブラヒモヴィッチの身体能力がなせる技なので、あまり気にしなくてもいいかもしれません。
ポジション取りも老かいで、冨安選手とボランチの間でボールを受けて、DFが食いつてきたら裏を取りにいっていました。
フィジカルだけでなく、試合中に考えプレーを変えられる点が、イブラヒモヴィッチが38歳になった今でも第一線で活躍できる理由です。
2.私が選ぶマンオブザマッチ
私が選ぶマンオブザマッチは、ミラン10番 チャルハノール選手です。
70分まででしたが、FWとDFとのつなぎ役、水を運ぶ仕事を見事にこなしていました。
長いパスではなく、ボールをもった選手の近くにポジションをとり、ショートパスを受けてはたいてと、チームにいいリズムを作っていました。
70分からチャルハノール選手に代わって入ったブラヒム・ディアス選手も同じようなタイプの選手で、この2人が今年のミランでは中盤のキーマンになると思います。
この2人のプレーは日本人にもいいお手本になると思います。
イメージ的には、柏木陽介選手や大島僚太選手みたいなプレースタイルです。
3.セリエA20-21 第1節 ユベントス対サンプドリア
吉田選手の出場状況と結果
吉田選手は、1-0でリードされた後半開始から右CBに入りました。
1-0とリードされ、後半開始からCBを交代で入れることは、普通はあまりありません。
ミラクルレスターの監督だったラニエリならではの作戦ですし、おそらく、当初はスタメンを吉田選手にするプランもあったのだと思います。
後半あたまから、吉田選手を入れ守備を固め1-0をキープ、カウンターワンチャンスで同点にし、勝ち点1を取るのが、後半開始前のサンプドリアのゲームプランだったでしょう。
結果的に78分CKからのこぼれ球をクリアミスして、2-0となり、プランが崩れ負けてしまいましたが、吉田選手はいつもどおり堅実にプレーしていました。
クリスティアーノ・ロナウドと対峙は数回しかなかったと思います。
そのうち1度はスルーパスへの対応でしたが、無難に体でロナウドを抑えていました。
4.私が選ぶマンオブザマッチ
私が選ぶマンオブザマッチは、ユベントス44番 クルセフスキー選手です。
先制の左足シュートは、ゴールにパスを出している感覚でとても美しいゴールでした。
シュートもラストパスもでだせる万能タイプで、個人的には風貌も少し似ていると思うのですが、元バルセロナのグジョンセンを彷彿させます。
今年のユベントスも選手層が厚く、交代で出てくる選手みんなが有名どころでした。
ただし、攻撃は単発で、連動した3人目の動きで崩すようなプレーはありませんでした。
CLを取りに行くのであれば、ここの強化が必須条件。ピルロ監督の手腕に期待です。